Midjourneyで「accrelando.Ai」ブランドのルックブックを作る!
Oct 11, 2023
こんにちは、インターン生の佐々木です。
前々回は「Midjourneyでファッション系写真を生成してみよう!」というブログを書きましたが、今回はその続きとして、「accelerando.Ai のルックブックを実際に作ってみよう!」という内容になります。
今回は20~30ページの「ルックブック」を2名で制作したいと思っています。
ルックブックについて
まず、ルックブックとは何かについて説明いたします。ファッションに興味関心があまりない方は聞きなれないかもしれません。ルックブックは、ブランドの世界観をビジュアルで伝えることを目的とした、写真集のような、カタログのようなものです。
株式会社OpenFashionでは「accellerando.Ai(アッチェレランド ドットエーアイ」という生成AIを活用した未来のファッションブランドを運営しています。まだ、ルックブックは作っていないので、今回初めて挑戦してみます。
「accelerando.Ai」について
ルックブックを作成するにあたって絶対に抑えておかなければならない要素があります。それが「ブランドコンセプト」です。
「accelerando.Ai」のブランドコンセプトは「交錯」となります。
AIと3DCG、バーチャルとリアルの境界をシームレスにし、ファッションの新しい価値を生み出します。
ブランド美学としては、「革新的な素材」「大胆なディテール」「未来的で洗練されたクリーンなライン」が特徴的です。
以上の要素を踏まえて、画像を生成していきます。
作ってみよう
今回のルックブックの作成にMidjourneyという画像生成AIサービスを使用します。
少しずつプロンプトを変更したいので「Remix Mode」を利用します。
使い方についての詳細は前回私が書いたブログでご確認ください。
近未来的なクリーンなライン(カラー指定)
まずは「accelerando.Ai」のコンセプトに沿った画像を生成してみようということで「革新的な素材」「クリーンなライン」を意識したプロンプトを作成してみました。
fashion show of Futuristic, curved, mirror, soft
すると、曲線的で面白い素材のかわいらしい服が生成されました。特に左下のアイテムは「accelerando.Ai」が求めるクリーンなラインと革新的な素材を使用していると思います。
では、色を変えてみましょう。
fashion show of Futuristic, curved, mirror, soft green
fashion show of Futuristic, curved, mirror, pink gold
デザイン自体には大きな変更はなく、色だけが変わりました。どれもかわいいですが、今回は「accelerando.Ai」の目指すイメージに近いと思われるものを選んでいきます。
色の変更のみを行いたい場合は、プロンプトの末尾に指定することをおすすめします。先に指定してしまうと、画像全体がその色のイメージに引っ張られてしまう可能性があります。(今回の場合は特に問題ありません)
ユニークで大胆なディテール(画角とポーズを指定してみる)
次に、「大胆なディテール」を意識し、「Unique Detail」をプロンプトに追加して生成します。
Unique details, virtual fashion,Near future,Curvilinear details
full-body photo ,Unique details, virtual fashion,Near future,Curvilinear details
これにより、雰囲気を損ねずに全身の写真が生成されました。
次に、ポーズ指定を加えたいと思います。
one model is sitting,Unique details, virtual fashion,Near future,Curvilinear details ,simple background,Full-body photograph
少し雰囲気が変わってしまいましたね。現代のリアルクローズ、「accelerando.Ai」のネオモードラインに近いイメージです。また、右下の画像のラップトップのPCに企業と認識できるロゴが入ってしまったので、注意が必要です。
近未来的な雰囲気を出したいので
Inside a spaceship of the future ,Unique details, virtual fashion,Near future,Curvilinear details ,she is sitting (未来の宇宙船の中)を指定しました。
個人的にはかっこいい画像が生成されました。このようにプロンプトを少しずつ変更、追加することで、シチュエーションを変えることができます。どれを選ぶか迷ってしまいますね。
テーマごとに区切る
さて、ここまで「accelerando.Ai」のコンセプトに沿って画像を生成してきましたが、デザイン的な特徴を捉えると、いくつかのテーマに分けることができます。そこで、4つのテーマを設け、テーマごとにがらりとのイメージを変えるための画像を生成しました。
テーマは下記の4つにしました。
- curvilinear 曲線的なデザイン
- rectilinear 直線的なデザイン
- digital material デジタルならではのマテリアル
- neo mode 新しいモードスタイル
また「MaisonAI」の「accelerando.Aiのクリエイティブディレクター AIエージェント」に、「テーマに沿える短い説明文」を提案してもらいました。下記の画像のようにタイトルの下に沿えています。
表紙の選定
もっとも重要な部分である表紙の画像を生成し、選びたいと思います。「accelerando.Ai」のコンセプトをシンプルにかっこよく体現している画像を選びました。一見、どんなマテリアルか分からない斬新な衣装を着た、AIで生成したとは見えないくらい鮮明で高解像度に見える写真のような画像にしました。
Front photo, extreme close-up. Fashion model wearing dress, unique details, innovative materials, enveloping proportions, near future, rectilinear details, simple background, hyper-realistic, high-resolution 16k, and raw style. --ar 16:9
編集
生成した画像をたくさん並べてみてルックブックとしての配置を考えると「続けてペラペラめくっていくときの見やすさ、かっこよさ、違和感のなさ」が気になり始めます。画像1枚でみると素敵なのに、ブックにすると違うかなというものがいくつも出てきます。今回は2名で画像生成を行ったので、少し異なる世界観の画像が生成され、ひとつにまとめるのが大変でした。
しかし、プロンプトを少し変えて、また生成できるのがAI画像生成のいいところです。先ほど掲載した「digital material」 のテーマの画像も初めは「accelerando.Ai」にしては少しセクシー感じる画像になってしまったので、プロンプトの最初に「High fashion photography」を追加したところ、右の画像が生成されました。
(左画像のプロンプト)Model wearing a shift dress made of holographic material. The dress is clear and functional beauty. In a fantastic atmosphere. Combines futuristic details. --s 250 --style raw --v 5.2
(右画像のプロンプト)High fashion photography, Model wearing a shift dress made of holographic material. The dress is clear and functional beauty. In a fantastic atmosphere. Combines futuristic details. --s 250 --style raw
このようにして、ルックブックとしてまとまるように再生成を行いました。
「accelerando.Ai」はコミュニティコラボレーションを大切にしています。コンテストを開催し、そこで受賞された生成画像を元にZEPETOで制作するアイテムを決定しています。最後にコンテストの受賞作品も掲載しました。
完成
このようにして完成したLookBookの完成品のURLを下記の掲載しています。
accelerando.Ai lookbook#1.pdf からぜひご覧ください。
URL⇒「accelerando.Ai」の Look Book 完成品
感想
今回はひとつのブランドコンセプトを意識しつつ、その中でテーマを少しずつ変えて複数の画像を生成しました。「accelerando.Ai」らしいって何だろうという新たな疑問に直面し、迷いも出てきましたが、「シルエットが美しいこと」「どこか未来的でかっこいい」そこをぶれないように考えました。
「accelerando.Ai」はコミュニティコラボを大切にしています。コンテストから新しい作品が生まれることがあるので、参加する方にも「accelerando.Ai」のイメージを視覚的に伝わると嬉しいです。
改めて人に伝えることの難しさを感じた良い経験となりました。