BlockadeLabsのSkyBoxAIでファッションの仮想空間を作る!
Nov 22, 2023
こんにちは。
CGチームの田波です。
今回はBlockade Labsの「SkyBox AI」で仮想空間(360°カメラで撮った画像)が生成できるそうなので、下記のウエアに合う仮想空間をいくつかで作成してみました。本当に十数秒でできて驚きです!無料でも15回まで試すことができます。
また、今回は360°回せるビューワーで仮想空間を表示させているのでスマートフォンからではエラー表示になる可能性があります。その場合はPCでご覧ください。
360°で撮った画像って?
これは全天球画像とも呼ばれ、360°カメラで撮影した画像のことを言います。身近では、不動産屋さんのサイトで「VRで物件内覧」というようなシーンで使われていたり、地図アプリのストリートビューで使われています。
また、SkyBox AIでは「HDRI(ハイダイナミックレンジイメージング)」としてもエクスポートすることができます。「HDRI」は広い輝度範囲を持つため、CGでのレンダリングにおいて、より現実的な光の表現が可能となります。
ダウンロード形式
JPGなどの画像やHDRI、Roblox(オンラインゲーミングプラットフォーム) のmapとしてもダウンロードできることに驚きました。
やり方は大きく2つ
「SkyBox AI」では、プロンプトを入力して生成する方法と、自分で手で書いたアウトライン+プロンプト入力で生成する方法があります。今回どちらも試してみました。【1】プロンプトを入力して生成する方法
①基本の使い方
まず、Blockade Labsを開いていただき、右上の「TrySkyBox」に進みます。
下記の画面になるので、「Dream up your world」とサンプルが入っているスペースにプロンプトを入力します。 日本語は今のところ対応していないので英語で入力しました。
私は「high-fashion runway inside, fashion show stage, elegance, brilliant black」と入れました。プロンプトをいれるスペースの右下に「Style(描画スタイル)」があるので、そこで「Realisitc」を選択し「GENERATE」をクリックしました。
※「Style」ですが、かなり種類が多くここを変えると生成結果が大きく変わるので今回はプロンプトだけでの変化をみていくために「Realisitc」のまま進めようと思います。「Style」のバリエーションは最後に記載します。
すると数十秒で下記の仮想空間が生成されました。「Realisitc」にしたのですが思ったより映画やアニメの世界に出てきそうな空間でした!360°回せるビューワーで表示しているので、ぜひマウスで操作してみてください。
②プロンプトの機能を使って応用してみよう
先ほどの画像が生成されたままの状態で、「Enhance Prompt」のバーをオンにして「GENERATE」してみます。すると、最初に入れたプロンプトにAIがプラスの提案をして、生成してくれました。
AIで提案してくれたプロンプト
「VR360 high-end fashion runway, glossy black catwalk, brilliance reflected, plush velvet curtains, elegant chandeliers. VR360 fashion stage, mannequins in haute couture, crystalline spotlight beams, glamour atmosphere. Style: High-contrast, dynamic angles.」
そのプロンプトで生成された空間
一気にとてもゴージャスな空間ができあがりました!先ほどより、現実的な雰囲気です。プロンプトも自分では思いつかないものが多く、イメージが言葉にするのが苦手な人や英語が苦手な人にはすごく助かる機能だと思います。
プロンプト機能2: Negative Text(否定的なテキスト→いれたくないプロンプト)
先ほど、生成された空間がゴージャスすぎたので、「Negative Text」を入れて「GENERATE」してみました。豪華すぎるイメージをもう少しシンプルにしたかったので、「Gold、glamour atmosphere(金、華やかな雰囲気)」を「Negative Text」に指定しました。
すると、シンプルだけど高級感のある空間が生成されました!洋服がクローゼットにかかっているところが気に入っています。
他にも試してみた
プロンプトに「plants」と追加すると、下記の素敵な空間が生成されました!屋外なので光があったっているところと影になっているところができていてとてもリアルです。映画に出てきそうな素敵な空間ですね。行ってみたいです。
VR360 perspective, high-fashion runway inside, fashion show stage, elegance, brilliant black, plants < Style=realism >
【2】枠組みを手書き+プロンプトを入力する方法
①左側のブラシのマークを選択し、下のGuidesからお好みのグリッド線を表示させます。
②ざっと、どこにどんな形に物を置きたいか想像して、ブラシで描いていきます。私はランウェイとスタンドのライトをイメージして描いてみました。
③作りたいものは変えずプロンプトはそのままにして、再度「GENERATE」しました。
④すると、緑のペンで描いたところに何やらオブジェクトが生成されています。ランウェイはふちだけのオブジェクトとして生成されましたが、ランプは生成されていました!AIに気持ちが伝わったようでうれしいですね。
プロンプトは変えず、何度か生成して気に入った空間はこちらです。ここに黒のウエアを置いてレンダリングしてみました。
レンダリング画像
背景はそこまで鮮明ではないのですが、ロゴを置いてみたらよい感じになりました!
「Style(描画スタイル)」について
現在46種類ものスタイルがあり、このStyleを変えただけでもがらっと世界観が変わります。プロンプトは1つだけでもこのStyleを変えるだけで、イメージする作りたい世界観が生成されます。
まとめ
私は3DCLOでCGの服を作っても、まだ背景を作り込んだことがないのですが、SKI BOX AIで仮想空間を作って、世界観を演出するために利用できそうです。また、今はZEPETO(メタバース)でアイテム制作をしていますが、ZEPETOでワールドを作りたくなった時にとてもイメージしやすいのではないかと思いました。
VRのコンテンツ制作や、ゲーム制作、映像の制作でも利用できるシーンはありそうです。
また、メッシュでのダウンロード機能も一部のプランではベータ版がすでに利用できるようですが、Basicプランでも近日できるようになるそうです。そうなると、他のCGソフトでカスタマイズできることも可能になりそうですね。その時はまたレポートします!