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3DCG制作:【ZEPETO:1月リリースアイテム】Mirror Suit Silver

はじめに

こんにちは

先日新たにリリースしましたアイテムの制作内容について簡単にご紹介できればと思います。

アイテムはこちらから↓

スーツ(シルバー):Mirror Suit Silver

スーツ(ブラック):Mirror Suit Black



アイテムのテーマとデザイン

テーマ

今回の作品はaccelerando.Ai CONTEST #5 -Coordinated Bag-のコンテストの参考となったウェアです。

※バッグについてはこちらのブログでご紹介しています

metallic

ユニークなディティールのあるバーチャルファッションがテーマです。

光沢があるメタリックな素材を使用し、大きな膨らみのある袖と直線的でシャープな折り目が特徴的です。

 

デザイン

袖のボリュームと形

CLOのシミュレーションではタックを入れ、圧力を加えて少し膨らませています。

そのあとBlenderで全体のボリューム感の調整や、エッジの入れ方を工夫しています。

パネル

当初CLOのシミュレーションで内部線を入れ、後でBlenderでパーツを分けよう!と思っていました。

ただ、それだと布っぽい感じが残ってしまいイメージと合わなかったので、ある程度形が出来たらハイポリのモデル制作の段階でリトポロジーの作業を行い、そこから形を整えていくことにしました。

それによってハイポリゴンのモデルからローポリゴンのモデルへの作業もほとんどせずに作業が進み、かつイメージに近いパネルっぽさを表現できました。

 

こちらが今回制作したZEPETOのモデルになります。

 

 

今回の制作のポイント

ベベル(Bevel)

今回、モデル全体にあるパネルの見え方をどうやって表現するかは制作の中でポイントでした。

実はいままでCLOのモデルに対して行ってこなかったベベルの機能を今回はメインで使用し制作を進めました。

ベベル(Bevel)とはオブジェクトのエッジや頂点を滑らかにする機能です。

具体的には、鋭角なエッジや角を丸めて、より自然で現実的な見た目を実現するために使用されます。

ベベルは、特に硬い表面のモデリングにおいて重要です。現実世界のオブジェクトは、完全な直角のエッジを持つことがほとんどなく、わずかに丸みを帯びています。この微妙な曲線は、光の反射や陰影に影響を与え、オブジェクトにリアリティを与えます。ベベルを適用することで、3Dモデルも同様の効果を得ることができます。

 

ベベルを入れる方法はいくつかありますが、今回の場合適応する箇所が多いのでモディファイヤーを使用し、さらにその機能の中にあるLimit Methodの中から「weight」を使用した方法を使用しています。

weightを使用することでエッジや頂点に対して個別にベベルの強度を設定することができるため、非常に詳細な制御が可能です。モデル全体ではなく、特定のエッジにのみベベルを適用したい場合や、エッジごとにベベルのサイズを変えたい場合に便利です。

 

シェーダー(キューブマップについて)

ZEPETO上でのメタリックの表現は、いままで非常に苦労してきました。

確かにメタリックのような反射をつくることはできるのですが、環境に対してどう対応したらよいのかは課題としてありました。

ZEPETOで展開されているアイテムで、メタリックを使用しているものを調べていると

環境マップ的なものを組み込めるシェーダーを見つけました。

使用したシェーダーはLegacy Shaders/Reflective/Bumped Diffuseです。

このシェーダーは環境の反射をシミュレートすることができ、物体が周囲の光や色を反射しているように見せることができます。これにより、金属のような素材や湿った表面など、リアルな反射効果が必要なシーンに適しています。

 

このシェーダーの特徴としては「Reflection Cubemap」とよばれるマップを使用するところです。Reflection Cubemapは、周囲の環境を全方位から捉えたテクスチャで、シーン内の物体がその環境を反映しているかのように見せるために使用されます。

こちらのキューブマップについてはUnityの公式サイトにマニュアルがあるので気になる方は併せてチェックしてみて下さい。

 

今回キューブマップにはzepeto制作用にセットアップしているBlenderシーンを球体に映りこませ、レンダリングしたものを使用しました。

球体にはウェアで使用したものと同じマテリアルを割り当てています。

 

こちらが実際に使用したレンダリング画像です。

 

また、より綺麗に反射をさせるためにノーマルマップの使用をやめ、必要な凹凸はモデルを直接修正しています。

 

 

※ちなみにCullOff(前回のブログで紹介しています)を選択できる機能はないので必要な箇所は裏面のメッシュ作成が必要になります。

 

おわりに

新しくリリースしましたウエアの制作内容についてご紹介しました。

前回に引き続き新しいシェーダーに出会えたことでより表現の幅を広げることが出来てよかったです!

弊社では、月1回のペースで開催しているaccelerando.AIデザインコンテストで選ばれた作品からzepetoのモデル制作を行っております。

今回のコンテスト概要:https://jp.open-fashion.com/blogs/news/accelerando-bags-matching-brand-design

だいたい月1回のペースで開催しておりますので興味があれば是非ご参加下さい。

※詳細はOpenFashion公式サイトからご確認下さい。

引き続きみなさんのアイディアと一緒に多様なアイテム制作ができればと思います。

次回も是非楽しみにしていただけると嬉しいです☺

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